2020.07.06
心を込めた一音
レッスンの中で
生徒さんの音に空気感や温度、そして色
を感じる瞬間があります。
別の場面では、生徒さんと私のピアノが
語り合うことがあります。
「良い音、きれいな音」と思った体験は
繰り返したくなるもので、
一音にこだわって達成感を味わうと
その音を増やしたいと思うようになります。
まさに石を磨くように・・・
レッスンでは、二人でそれぞれのピアノを弾きながら
たくさんの発見を生み出します。
時折、「はっ」とするような音に出会うことも。
生徒さんのみずみずしい感性に驚くとともに
私にとっては、よく知っている曲の
新しい側面を見せてもらう体験に。
こうした瞬間は、ピアノ講師冥利に尽きます。
「音」は時間と共に消えていきますから、
ステキな音は瞬間的に感じるしかありません。
音色の面白さに気付いたら
知らず知らずのうちに
曲が磨かれていくのではないでしょうか。
正確さや速さを追い求めることも時には必要ですが、
まずは音を空中に生み出す喜びを
一音から感じてみましょう!